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【コラム】歯周病と免疫暴走(サイトカインストーム)

2025.04.28

口腔ケアと舌ブラッシングで感染予防

ウイルスは、ヒト細胞の表面にある「ACE2レセプター」を介して体内に侵入し、増殖します。このACE2は口腔粘膜、舌、唾液腺に多く存在しているため、感染の入口となりやすいのです。鼻にもACE2はありますが、コロナウイルスは鼻症状が少ないため、特に「舌」に注目が集まっています。味覚障害が発生しやすいのも、このACE2が舌に多くあることが関係していると考えられています。
とくに、歯周病を持つ方は口からの感染リスクが高いと考えられています。なぜなら、歯周病によって口腔粘膜に細かい傷ができやすく、そこからウイルスが体内に入り込みやすくなるからです。感染したウイルスは、口から肺や肝臓へと移行し、重症化を引き起こすことがあります。

歯周病がコロナの重症化を招く

歯周病と新型コロナウイルス感染症には、意外な関係があります。
コロナ感染者の約20%が重症肺炎を発症し、そのうち30%が「急性呼吸促迫症候群(ARDS)」に至るといわれています。この重症化の原因とされるのが、「サイトカインストーム」と呼ばれる免疫の過剰反応です。

サイトカインストームとは?

サイトカインストームは、免疫が過剰に働くことで炎症を引き起こし、臓器に深刻なダメージを与えます。近年の研究で、歯周病菌がこのサイトカインストームの誘発に関与していることが明らかになりました。
特に、歯周病菌が放出する「LPS(リポポリサッカライド)」という毒素は、体内で炎症を促進し、重症化のリスクを高めることが分かっています。また、歯周病があると血管内に細菌が侵入しやすくなり、「菌血症」と呼ばれる状態を引き起こします。これがコロナウイルスによる「ウイルス血症」と重なると、感染がより深刻な状態に進展してしまうのです。
毎日の習慣が感染症予防に
感染症予防の基本として、以下の3つの習慣を徹底しましょう。

1. 手洗い

ウイルスは手を介して顔や口に触れることで感染することが多いため、こまめな手洗いが重要です。

2. うがい

口の中に残ったウイルスを洗い流し、感染リスクを下げます。

3. ブラッシング(歯磨きと舌磨き)

口腔内を清潔に保つことで、ウイルスの侵入を防ぎ、免疫機能の低下を防ぎます。
この3つの習慣は、コロナウイルスだけでなく、インフルエンザや風邪の予防にも効果的です。健康を守るために、毎日の習慣として取り入れてみましょう。

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